あの人、○○さんに似てるよね。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

「あの人、○○さんに似てるよね」

たまにこんなこと、誰かに聞かれることがあります。
その人を見てみると、確かに似ている時もあるし、全然似てない時もある。

こんなとき、どっちの場合でも似てると聞いてきた本人は、「いやー、似てるなー」なんてかなりテンションが上がってたりする。
ただ、実際のところ聞かれた方は「そんなに似てないけどな・・・」と思っていることの方が多いような気がします。

似てるよねと聞かれたのに、それほど同意できない時の、あのへんな感じ。
「たしかにー、なんとなく似てるー」なんて言ってはみるものの、顔は無表情かもしれません。
だから僕は誰かに似ている人を見つけても、よほどの自信がないとなかなか人に似てるよねとは聞かないようにしています。

先日、知人にそっくりな人の写真をネット上で見つけました。
今回はなかなか自信があったので、思いきって人に聞いてみたんです。

ただ直接「○○さんに似てるでしょ」とは言わず、その似ている人の写真を見せてみたんです。
もちろん「この人、○○さんに似てる!」って言われることを期待して。

反応はひどいものでした。
三人に見せたのに返ってきた反応は全員「誰これ」と。
うーん。思い切ったのに、なんてことでしょう。

ただ残念ではありましたが、これっておもしろいなぁと。
こうやってずれてしまうのは、きっと人によって相手を判断しているポイントが違うからなんじゃないかと。

目つきだとか、輪郭だとか、あと鼻の感じとか。
そんなそれぞれのパーツもそうだし、それだけじゃなくてパーツ同士の距離だったり、バランスだったり。
あと肌の質感だとか、それぞれのパーツじゃない全体のバランスで判断していることもありうる。

人の顔って、かなり複雑な要素で構成されてます。
自分の中では印象的に残っている部分も、もしかしたら他の人には意識されていない部分なのかもしれません。

だから僕が日頃、僕が判断しているパーツが似ていても、そこに全く注目していない人にとっては「似てない」ってなっちゃう。
そんなことが起こっているような気がするのです。

これはきっと人の顔だけじゃなくて、物事の見方すべてにあてはまるんじゃないかなと。
人によって世界そのものの見方が違う。だから価値観も、そして真実までもが世の中にはたくさんある。

きっと、人はそれぞれにみな全く違った世界を見ているんだろうな。
それなのにみんな一緒に暮らしているんだから、すごいし、不思議だし、そして素敵なことだと思うのでした。

ウチヤマケンイチ
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