僕の職業。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

デザイナーとしての幅を広げられればと、最近写真撮影の練習を始めました。

白紙に向かって絵を描くデザインとは違って、写真というのはそこにあるものを切り取る行為。
物事を捉えるという点では同じなのに、写真撮影には新しい視点が必要になって、それがとても楽しいです。

撮影そのものももちろん楽しいのですが、今のところはあくまでデザイナーとしての腕を上げることが目的。
フォトグラファーになるためではなく、デザイナーとしての訓練なのです。

ただ、そもそも僕の職業ってなんなのか。
はたしてデザイナーなのか。
もう、ニッカオフィスを始めたときからずっと考えてます。

いろいろなことをやらせてもらっていて、それをぴったりと表現する職業がないのです。
名刺には「Creative Director」と書いてあるし、人からは「UXデザイナー」と呼ばれることもある。
デザインを仕事としてない人からすれば、どちらの職業もあまり馴染みがないからもっとわかりやすい方がいい。
一体、自分の職業はなんなのかと。

最近、僕は自分の職業を「デザイナー」と言うようになりました。
デザインを仕事にしている人からすると、僕が「デザイナー」ということにはちょっと違和感があるかもしれません。
デザインの世界では「デザイナー」という職業は、目に見えるグラフィックをデザインをする人のことを指すことが多いからです。

僕の仕事は、正確にいうとそのようなデザイナーに対して「こう描いて欲しい」ということを伝えるのがメイン。
そういう人はデザインの世界では「ディレクター」と呼ばれることが多いのです。

別に職業や肩書きなんて、なんでもいいじゃないかと思う人もいるかもしれません。
でも、自分の職業を明確に言える人って、自分の役割や価値をきちんと認識している人だと思うんですよね。

僕はもうずっと自分の職業を聞かれると曖昧な説明になってしまっていて、それが嫌なんです。
いつかは自分の職業を明確に言えるようになりたいなぁ。

僕は総合格闘技が好きです。
総合格闘技の選手の多くは柔道だったり、キックボクシングだったり、プロレスだったりと、それぞれのバックボーンを持ってます。
総合格闘技という場でグローブをつけて殴りあっているのに、職業を聞かれればあくまで「柔道家」と答える選手もいる。

それがものすごくかっこいいと感じるのです。
もしかしたら職業を明確にすることって、何も自分の役割や価値を狭めるということではないのかもしれません。
むしろ、職業なんて定義には縛られないという、強さなのかも。

職業 アートディレクター
職業 会議通訳社
職業 棋士

NHKのプロフェッショナルという番組のオープニングにでてくる「職業◯◯」というシーン。
彼らだって、実はその職業に収まりきらないほどのすごいことをやってる人たちなんですよね。

僕もはやく潔く、明確に職業を言えるようになりたいです。
正直なところまだまだ座りは悪いのですが、ひとまず今はデザイナーを名乗ろうと思います。

あなたの職業はなんですか。

ウチヤマケンイチ
---
いつも読んで頂きまして、ありがとうございます。
ご意見、ご感想をコチラからいただけるとうれしいです。