みんな東大に入ったら、これから一生謙遜していかなきゃならないよ。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

僕は予備校時代、東大コースに在籍していました。
すごくないですか。
いや、実は完全にまちがいで紛れ込んじゃっただけなのですが。

まわりは本気で東大を目指す人ばかり。みなさんとにかく優秀でした。
僕は全然学力が足りてなくて、すぐにコースを変更することになるのですが。

そんな東大コースの講義の中で印象に残ってる言葉があるんです。
とある講師が言った言葉。

「みんな東大に入ったら、これから一生謙遜していかなきゃならないよ。」

受験こそが人生の命題だった当時。
最高学府の東大に苦労して受かったのに、謙遜し続けなければならないって。

当時も言ってることの意味はなんとなくはわかりました。
でも大人になってしばらく経ったいま、その意味がよくわかる。

僕がこれまで見てきた、いわゆる人の上に立っている人。
その多くは、みなさん謙虚で、丁寧で、人に対して誠実でした。
学歴だけじゃなくて、地位や人気がある人、あと一流の仕事人たちなんかも、みんな。

強い人こそ優しくならないとコミュニティは壊れてしまうし、すごい人ほど謙虚にならないと周りはついていけない。
組織やコミュニティを穏やかに回していくために、必然的にそうなる。

偉い人が偉そうにしたり、賢い人が知識をひけらかすこと。
それのどこが悪いのかと言われたら理屈では答えられないのだけれど、僕自身もそういう人には抵抗を感じます。

人に対して謙虚になれない。
それはきっと、その人の理想と現実の自分にギャップがあるから起こるのだと思うんです。
本当に強い人は自ら誇示する必要もないから、自然と優しくなる。

僕は昔から自分に自信がなくて、いつも自分を大きく見せようとしてきた気がします。
でもそれは、自分の力でなにかを得ることで、少しずつ変われるのかなと。

自然と優しくなれるほどに、きちんと強くならないとね。
ふと、受験生時代の言葉を思い出したのでした。

ウチヤマ ケンイチ