大事なコトほど面白みがない。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

デザインの講義をしてていつも思うこと。
それは本当に大事なコトほど、言葉にするとごくごく当たり前で、面白みがないということ。

たとえば、「見た目のことを考え始める前にまずは問題を整理しましょう」とか。
「要素を並べる前に、まずは情報の分類をしっかりしましょう」とか。

伝える内容を具体的にしたり、ちょっと突飛なことを言ってみれば面白みは増して、そのほうが講義としては盛り上がるんです。
ただ、それをやりすぎると汎用性がなくなってくるし、本当に大切なことが伝わらなくなったりしちゃう。
だから講義をするときには、いつもそのバランスに気を付けています。

当たり前で面白みのないことって人によっては聞き流してしまうんです。「そんなこと知ってるよ」って。
でも僕が今まで見てきた受講生の中には、そんな当たり前のコトをしていない人がかなり多かった。すごく勿体ないなと思うのです。
具体的な事例なんかはよく知ってたりする。ただ土台がぐらついているから、せっかくの知識をうまく使えないのです。

デザインに限らず本当に大切なことは退屈で、ありふれてることなんだと思うんです。
大切だからこそ、誰もそれを疑わないし、新鮮味もない。

面白いことばかりやっていたら、本当に面白い世界にはたどり着けない。
地味で、退屈で、当たり前すぎることの先に、きっと本当に面白い世界が待ってると信じてます。

ウチヤマ ケンイチ