友だち価格。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

デザイナー界隈で、ちょくちょく耳にする話題があります。
それは、「友だちからデザインしてほしいと頼まれた」という話。

良い話なはずなのですが、話題になるのはタダ同然だったり、本当にタダで頼まれてしまったというケース。
いわゆる「友だち価格」なんて呼ばれてるやつです。

僕自身、何度か経験があるんです。こういうとき、いつも困ってしまう。
もちろん友だちなんだから快く受けてあげるのが美しいわけですが、そうはいかない事情がいろいろあるんですよね。

たとえば、時間をかけなくてもいいと言われても、自分の仕事をするために結構な時間を実際にはかけることになってしまうこと。
同じことをしているのにお金を取っているお客様がいるという不公平感。あと、発注者側が不慣れなことで本業の仕事よりも時間がかかってしまうこととか。

むしろ、手助けって自分の専門分野でないことのほうが快く引き受けてあげられるもの。
引っ越しをするなら一緒に荷物を運ぶし、悩みがあるなら相談にのるし、結婚式の二次会があるなら司会もするし。

これってデザイナーだけじゃなくて他の職業でも聞いたことがあります。カメラマンとか、イラストレーターとか、シェフとかね。

プライベートと仕事の境界ってむつかしいですね。
個人的には仕事とは関係ない家族や友だちとのお願い事でも、ギブアンドテイクの気持ちは大切だと思ってます。

ウチヤマ ケンイチ