平成30年11月30日に考えたこと

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

書体デザインを学び始めてから、ブックデザインという世界があることを知りました。

本には文字が書かれているわけですが、その際に「この本にはどんな書体が合うのか」とか、そういうことも考えられていたんですね。

ウェブの場合はどのフォントが使われるかはそれぞれの端末によって変わってしまうもの。デザイナーはある程度コントロールすることはできますが全てが意図通りになるとは限りません。

僕はこれまでビジネス書は電子書籍、小説や物語は紙の本の方がしっくりきてたんです。なんとなく。

その理由を深く考えたことがなかったのですが、たぶんビジネス書は内容をあくまで情報と捉えていて、小説の場合は情報ではなく体験として捉えてたんだと思うのです。

どの書体で書かれているか、行間や文字サイズはどうか、紙はどんな手触りなのか。そんなことも含めて読書という体験をつくってる。
便利だからとなんでもかんでも電子書籍にすることはとても危ういことなのかもしれません。

栄養的には食事をとらずにサプリでもいいじゃんと、それに似てる気がします。でもそこには、味わう楽しみだったり、人との会話だったりと、別のなにかが失われてるのかもしれません。

新しいことを知ると見えなかったものが見えてくるなぁ。
意見の対立の多くは無知からきていて、勉強さえすれば多くの争い事が解決するような気がするよ。

ウチヤマ ケンイチ