頼まれてないことに、こだわる。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

今日、念願のエアコンが我が家に到着しました。
繁忙期で工事が順番待ちだった上、不良品が届いてさらに工事が延期になるというトラブルもありました。
そして、そんなことをしているうちに涼しくなってしまったわけですが、ひとまずこれで完了です。

工事は職人さん2人で手際良くやってくれました。
命綱もつけず2階の窓枠に登ったり、4階から2階までの配管をいつの間にか通してたり。
職人さんてすごい。自分が出来ない仕事ぶりって見ててとてもかっこいいです。

仕上がりを見ると、ひとつだけ気になることが。
エアコンのすぐ下には窓があるんですが窓の外に垂れ下がった配管が見えていたんです。
エアコンは問題なく使えるんですが、ちょっとこれはいまいち。
そこで職人さんに配管が窓にかからないようにできないかとお願いしてみました。

はじめエアコンと窓の位置からしてどうしようもないと断られてしまいました。
そこで思わず「道具を貸してください。自分でやるんで。」とお願いしたんです。
さすがに素人にはやらせられないと思ったみたいで、その後ちゃんと希望通りにやり直してくれました。
窓の視界も良好。とても満足のいく仕上がりになりました。

その職人さんに悪気があったかどうかは分かりません。
でも自分が仕事をしている時、同じように”ちょっと手間をかければ、もっと良くなる”という場面はよくあります。

実際はそれを頑張っても相手には評価されない時だってあるし、気付かれない場合すらあります。
でもそんな“頼まれてないこと”にも自らこだわるか。
これってすごく大切なことだと思うんです。

気付いているのに見なかったことにする。
それは仕事の出来よりも仕事を早く終わらせることを優先してる。
それって対価のために自分の時間を切り売りしているみたで、それじゃ、きっと楽しくない。
誰に頼まれたわけでもないけど、やった方が良いと思っていること。
そんなことをどれだけ仕事に盛り込めるか。

以前、スープストックトーキョーの遠山正道さんとお話する機会があって、こんな質問をしたことがあります。

“相手から頼まれてもなく、やっても評価もされないこと。でも自分はこだわったほうが良いと思うこと。
デザインやクリエイティブをしているとにはそんなことが多くあるんです。そこに時間をかけるべきでしょうか。”

すると遠山さんは、そんなものは当たり前にやるべきだと迷いなくおっしゃっていました。
実際、遠山さん仕事は誰かに頼まれたことをやるのではなく自らが良いと思ったものを発信されています。

それ以来、自分がこうした方が良いと思っていることには目をつむらないように意識しています。
慌ただしい日々の中で、それってとても難しいことなのですが。
このくらいでいいだろうと、やらなくてもわからないだろうとか。
そうやって手を抜くとそれはいずれ自分に返ってくる。

さて、今日はこれから同業者が集まる飲み会に行ってきます。
こんなにたくさんのUXデザイナーが集まる場所に行くのは初めてかも。楽しみです。

そして家に帰ればエアコンがついた部屋で寝れるぜ。

ウチヤマケンイチ
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