ロールモデル。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

デザインに迷った時。
どこに進めば良いのか分からなくなった時。
そんなとき僕はいつも、あるデザイナーの作品が恋しくなります。

チャールズ&レイ・イームズ。

半世紀前に活躍した夫婦のデザイナー。僕は学生時代に彼らの研究をしていました。

椅子や、建築、映画に、展示会。
彼らは枠にとらわれずに、いろいろな物をデザインしていたデザイナーです。

いま僕がやってることも、言ってることも。
そのほとんどは彼らの影響じゃないかっていうくらい。

調子が良い時は、それほど作品を見たいとも思わないんですけどね。
ただ、弱った時、迷った時には、どうにもすがりたくなってしまう。

なんでだろう。
デザインを仕事にしていこうと心に決めた頃の気持ちを思い出せるからか。
それとも、無邪気にデザインを楽しんでた頃の気持ちを思い出せるからか。

いや、ちょっと違う。
話は単純で、きっと彼らの生き方や作品が、僕にとっての「こうなりたい」だから。

こういう仕事がしていきたいとか、こういう風に生きていきたいとか。
なんだろう。仕事やデザイン思想だけじゃなくて、人生そのものも含めてずっと憧れてる。

いわゆるロールモデルってやつ。
憧れであり、お手本でもある。
世界的な著名人に対して、おこがましい話なんですけどね。

自分がなりたい姿っていうのを具体的に、目に見える形で見せてくれる。
そういう人に出会えるって、すごく幸せなことだと思うんですよね。

それは、著名人に限らず、仕事仲間でも、友だちでも、家族でもそう。
目標となる人が目に見える形で、向かうべき方向を示してくれる。それって、すごく幸せなこと。

日々いろんなことに夢中になってると、なんだかよく分からなくなることってあるじゃないですか。
これでいいだっけとか、このままでいいんだっけとか。自分はどこに行くんだっけとか。

イームズ夫妻は僕にとって、それを目に見える形で示してくれる。
彼らの作品や思想に出会ってもう随分と経つのに、ようやくそういう存在であることをちゃんと認識しました。
みなさんにもそういう存在、いますかね。

さて、今日は金曜日。
今週もみなさん、おつかれさまでした。
いろいろ書いてはみたものの、こうやっていろいろ考えている時はなんだかんだで楽しいのです。

そういえばイームズ夫妻の作品って、今ではかなりの高額なんです。
でも、僕も社会人をそれなりに続けてきたし。
そろそろご褒美に一番欲しかったイームズの椅子を買っちゃおうかな。

ウチヤマ ケンイチ
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