あとから新しい発見をする写真。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

昨日、新しいカメラが僕のところに届きました。

リコーのTHETAというカメラ。
このカメラ、一回のシャッターで自分が居る周囲の風景がすべて撮れるんです。

これで撮った写真は、今までの写真と全く違う。
それは撮影できる範囲だけの話ではなくて、もっと根本的な部分がまるで違うなと思ったんです。

おととい、ちょうど写真っていうのはインデックスみたいな役割だって書きました
けれど、このカメラで撮った写真はまったくその逆。

その時自分が居た360度の風景を写した写真は、全然その時の記憶を呼び戻すインデックスじゃなかった。

その写真を見ることで、あとから「新しい発見」をするもの。
そして、その場に居なかった人にも「その場の体験を共有」するもの。そういうものだなって。
このとどめた記憶を呼び起こすのではなく、撮った後にこそ発見があるという体験。それがものすごく新鮮でした。

考えてみたら、これまでの写真にだって「自分が撮った写真」と、「自分が撮られた写真」の2種類があった。
そして、そこには自分が写っているか以上の、大きな違いがあったんですよね。

それは「自分が見た風景」を切り取ったのか、それとも「他の誰かが見た風景」を切り取ったのかの違い。
そして360度を写し出すことは、そのどちらでもない。不思議な体験です。

カメラとして、基本的にやっていることは同じ。
なのに撮影する範囲を360度にしたことで、突然その写真が持つ価値や意味がガラリと変わる。
こういうデザインって、いいなぁ。機能としては延長線上にあるはずなのにね。

僕もこういうプロダクトをつくってみたいなって思った。
いままではそんなこと、あまり考えたことがなかったのですけどね。
この新しいカメラを触ってみて、そう思ったのでした。

これから毎日連れ歩いて、いろんな使い方を見つけてみようと思います。
よろしくです、シータ。

ウチヤマ ケンイチ