眺めているときは変化がないように見えるもの。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

昔ながらの商店街の中にある僕の仕事場は、4階の高さでも町の様子がよく見渡せます。

周囲をぐるりと眺めてみれば、赤色と白色をしたクレーンがぽつぽつと見えるんです。
いまはざっと6基くらい。いろんなところでマンションを建てているんだなー、なんて思うのです。

散歩のとき、そんなクレーンのある建設現場に近づくと、そのふもとで行われている工事の様子がよく見えます。
それはまるで採石場のようでもあるし、軍事基地のようにも見えて、なんだかいきなり町の中に異質な場所が現れて不思議な感覚になるのです。

仕事場から遠くのクレーンを眺めていても、毎日ほとんど変化がない。ビルなんてそうすぐには建たないもの。
けれど現場まで行けば、そこでは沢山の人間と重機がせわしなく働いている。

そうか。いま見えているビル群もぜんぶ、こうやってコツコツと建設してきたんだと。
もうそれは数え切れないほどの小さな仕事の上に、1棟のビルが建ってるということ。それに気づくと、人間というのはすごいなと思うのです。

ひいて眺めているときは変化がないように見えるものも、近くに行けばせっせと動いていることがよくわかったりする。
これって、ビルの建設だけじゃないよなぁ。きっと。

ビルを建てるような仕事をしたいなぁ。
遠くからみると静かで、変化もないように見えるけれど、実はせっせと働いているような。そんな仕事。

ウチヤマ ケンイチ