平成30年1月25日に考えたこと

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

写真を撮るときの話。
自分ではまっすぐに構えてるつもりが、水平器を見ると傾いていたんです。
水平器がズレてるのかなとそのまま撮ったら、撮った写真は見事に傾いていました。

しかも毎回同じ傾き方。
半信半疑のまま水平器の通りに写真を撮ってみると今度はまっすぐ撮れていて、今は水平器を見ながら撮影しています。

不思議な感覚なんです。
自分としてはどう考えても傾いてるように感じるのに、それで水平に撮れるんですから。

デザイナーとして構図を捉える感覚は音楽家でいう音感のように正しくありたかったのですが、どうやら僕の感覚は間違っていたようです。

そもそも「これがまっすぐ」という感覚ってどこから来てるんでしょうね。
過去の経験によるものなのか、それとも生まれながらにして人に組み込まれているものなのか。
機械のようにチューニングしたわけでもないのに、「これがまっすぐ」だと自分の感覚に自信を持つことの方が、もしかしたらおかしいのかもしれません。

そういえば古代ギリシャの大きな柱はまっすぐに見せるために、実際には膨らんだ形状をしているんだとか。
人の目というのは、まっすぐであるものを見ると逆に凹んでいるように錯覚するんだって。

感覚ってあまりあてにならないんですよね。
ただ逆に、人が感じたものこそが真実でもあるとわざわざ膨らませてつくった柱は言っているのかなとも思うのでした。

ウチヤマ ケンイチ