令和元年8月8日に考えたこと

一個人の意見

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

デザインって、誰でも意見が言える。
だからよく、クライアントから困った修正指示が入ってしまったと、そう嘆いているデザイナーさんを見かけます。

実際のところは、その指摘が間違っていることもあれば、正しいこともある。
これがプログラミングや法律のような、より専門家しか分からない分野であればこういった問題は起こりづらいんですけどね。

たとえばファッションなんかでも、専門家じゃなくたって「こっちの組み合わせの方が良さそう」と意見できる。
あとは料理なんかも具体的なレシピはさておき、「塩気が足りない」なんて意見はできる。

たぶんこれってデザインに限った問題じゃなくて、個人がユーザーになることなら起こってることなんだろうな。

問題なのは、指示が具体的であること。たとえば、「この部分の色を赤に下さい」と言ってしまう。

実際にはそこを赤にしてはいけない理由がデザイナーとしてはある。全体最適をしてるから。だけど、具体的な指示というのは力が強い。
相手がクライアントや上長となれば、よほどうまく理由を説明できない限り、結局そのまま受け入れることになるわけです。

回避策としては、どんな立場であろうと一個人の意見に留めて伝えることかなと。最終判断はデザイナーに任せる。
一個人としての意見は正しい。それを修正案としてしまうと途端に間違った方向に行きがちかなと。

全体最適ってむつかしいね。

ウチヤマ ケンイチ