令和2年2月16日に考えたこと

丸めた表現って言葉としては便利だけれど

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

絵画教室のデッサンのモチーフが段々とむつかしくなってきて、今日は合わせて9.5時間かけてゆりの花を描き終えました。

これまで描いた絵を並べてみると、最初は2、3時間描いてたんです。でもここ最近は10時間に迫る勢い。
同じ大きさのスケッチブックに同じくらいの大きさで描いているのにね。これだけ完成までの時間が違う。

複雑なモノというのはシンプルなモノよりも情報量が圧倒的に多いということを、目と手と身体で理解するのでした。

「同じ大きさの1枚の絵」といってしまえば、差がはっきりしなくなる。
でも実際には、シンプルな石膏の立方体を描くのと、透明なガラスの花瓶に入ったゆりの花を描くのではわけが違う。

そうやって全く違うモノでも、「同じ大きさの1枚の絵」みたいに丸めて表現できてしまう。そのせいできちんと表現されていないことも世の中多いと思うのです。

僕の仕事でいえば、新しくウェブサービスを作るとき。
「ひとつサイトをつくる」と丸めて表現してしまうと、ついつい希望的観測で簡単なサイトをつくる場合の予算や期間で考えてしまうわけです。人って都合が良く考えるから。
でも実際にはゆりの花のように複雑なことも多くて、それで現場が無理したり、満足いく品質にならないことがある。

丸めた表現って言葉としては便利だけれど、その中身まできちんと把握しないと、大きな勘違いをしちゃうんだよな。

ウチヤマ ケンイチ