令和2年7月29日に考えたこと

なんだか情が湧いてしまったのです

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

先月から取り組んでいた初めての石膏像デッサン。本日、ようやく描き終えました。
作り物とはいえ人間の顔。合わせて16.5時間も真剣に見つめていたら、なんだか情が湧いてしまったのです。

これまで描いてきた瓶やら幾何学の石膏なんかと人間のモチーフはやっぱり違う。
もしこれが本当に生きている人間や生物であれば、なおさらに違う体験なんでしょう。

カメラマンは写真を撮る時、被写体に本気で恋をするんだと、そんな表現を耳にしたことがあります。
たぶん絵を描くのもそれに似てる。その対象に興味を持って、内面まで想像して、そして絵にする。しかもそれが長時間に及ぶわけで、何かしらの感情が湧くものです。

今回描いた石膏像はラボルトという、たぶん女性の像。2500年も昔に作られた石膏像に惹かれてしまうなんておもしろい。

そうそう。人間だけでなく、動物とか昆虫の絵を描いてみるのも楽しいかもしれない。
同じ人間同士以上に「何を考えているんだろう」とか、「どうしてこの形になったんだろう」とかそんな壁を感じるはずで、けれど同じ地球で暮らす生物同士という不思議さ。

絵を描くことが、ただの手と頭を使う作業から対象物と気持ちを通わせる行為になったのは大きな変化です。そしてこっちの方がずっと楽しいね。

さて最後のデッサン課題は、軍神マルスです。ラボルトに恋した次は、マルスから闘う男の強さを学ぼう。

ウチヤマ ケンイチ