令和5年4月27日に考えたこと

ちょっとした違いで歳も変わってくる

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

デッサンは何を描くにしてもむつかしいのですが、石膏像を描くときは特有のむつかしさがあります。
それは人の顔を描くことになるので、似てる似てないがはっきりと分かってしまうのです。

グラスとか、小物とか、植物とか、そういうのであれば、多少実物とは異なっていても絵の中でつじつまを合わせることで、なんとなくごまかせてしまうところもあるんです。

でも人の顔となると、僕らが日ごろから人と人とをほぼ完ぺきに見分けられるくらいなので、ちょっとしたおかしさにすぐ気づいてしまう。
そのうえ、似てる似てないだけでなく実物より怒って見えたり、優しそうに見えたりと、そんな喜怒哀楽とか性格まで捉えなくてはならない。
石膏デッサンでこれだけむつかしいということは、生身の人間を描くのはきっともっとむつかしいんでしょう。

今日、石膏デッサンをしていたら、先生から「実物より幼く見える」と言われました。
たしかに指摘の通りで、青年の石膏像を描いていたのですがなんだか子どものように見えるのです。

ちょっとした加減で、大人を描いたはずが子どもにも見えてしまう。きっと目の位置とか、おでこのでっぱりとか、輪郭の丸さとか、そういう違いによって子どものように見えてしまったんだと思うのです。

それくらいのことで年齢が変わってしまうなんて人の顔って不思議。その違いを見分けられる人間の能力もすごいよね。

ウチヤマケンイチ