ユニバーサルデザイン。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

アメリカの有名なイラストレーター、バーニー・フュークスさんの話。

彼はイラストレーターとして有名です。
けれど、元々はトランペット奏者になりたかったそうなのです。

実は若くして事故で手の指を失ってしまい、その時にトランペットを諦めたんだそう。
指を失ってしまったことで、思うように演奏が出来なくなったから。

指を失えば、楽器をうまく扱えなくなる。
なんだかそれは当たり前のようだけれど、でもよく考えたら当たり前ではなのかもなと。

指を失うと演奏が出来ないっていうのは、それはトランペットが人間の手に合わせてデザインされているから。
男女や個人差はあれど、人の手の大きさってだいたい相場が決まってる。健常者であれば指の本数は5本。
だからトランペットと言うのはそもそも、そんな人間のためのもので、そして健常者に向けて作られてるってこと。

一方で、自然というのはきっとそんな風に、人の形に合わせて作られているわけじゃない。
小さな昆虫だって、手の代わりに翼を持つ鳥だって、人の眼には目に見えない微生物だって地球という道具を使ってる。

その形や大きさに関係なく使うことが出来るなんて。
考えたこともなかったけれど、地球ってものはなんてユニバーサルデザインなんだろうなと。

もし、みんな人の手の大きさがずっとずっと小さかったら。
もし、指の配置とか本数がそもそも違ったら。

そうなったら、この世界に存在する人が作った道具や風景というのは一変していただろうな。
その一方できっと、地球の姿っていうのはたいして変わっていなかったんだろうと思う。

人が生み出したものはその多くが人間向け。楽器にしても、道具にしても。
そんな人が生み出すものであっても、地球と同じように誰でもどんな生物でも使えるようにしたい。

デザインをしていく上で、もっと意識していこうと思います。ユニバーサルデザイン。
この地球のみたいな究極のユニバーサルデザインに、すこしでも近づきたいのです。

ウチヤマ ケンイチ
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