世界は人の感情がつくってる。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

今日、仕事の合間に少し散歩する時間がありました。
いつも通ってる道にも桜の木は結構あって、横浜も、都内も、だいたい三〜五分咲きくらい。

茅場町にある霊岸橋では橋のすぐ横に目線の高さの桜があって、橋まで枝を伸ばして咲く花は顔に触れるほどの近さです。
普段は見上げている桜の花を間近で見て、近くで見る花も随分とかわいいなと思ったのです。

桜はまるで有名人。どこの桜も、人々の注目を集めていました。
立ち止まって見上げる人、写真を撮る人。すでに満開の桜は心なしか誇らしげ。まるで感情があるかのようにすら見えた。

毎年、春になって花が咲くと人々が自分たちに注目することを、桜たちは気づいているんでしょうか。
社会的な常識であれば、草木には目も耳もないし、感情だってないはず。
けれど、多くの人たちから喜びの眼差しを向けられている桜の木たちを見ていると、さすがになにかしらの気持ちは伝わっているんじゃないかと、そう感じるんです。

そういえば、パンは発酵させるときに音楽を聴かせるとおいしくなると聞いたことがあります。
科学的に証明できるかはさておき、それでもそういうことはあると思うんです。

その話を聞いた人に作用するのかもしれないし、職人さんの気持ちに変化があるのかもしれない。
もちろん本当にパンが音楽を聴いてるのかも。

とにかく、世界は人の感情がつくってるのだと思うのです。

ウチヤマ ケンイチ