花火師が技術をつけてくように、手探りで。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

昨日、たまがわ花火大会に行ってきました。
多摩川の河川敷から見る花火は目の前を遮るものはなにもなくて、ものすごい迫力。

花火は遠くで上がっているのを見るよりも良いですが、真下から見上げるのはやっぱり違います。
ただ、どうにも人混みは苦手なので、それが悩ましいところです。

大きな花火を見るたび、NHKのプロフェッショナルで見た花火師の野村陽一さんの放送を思い出します。
野村さんは日本屈指の花火職人。その放送を見てから花火に対する見方が変わりました。
僕は花火をつくるわけではないですが、同じくモノづくりを仕事としている者としてとても刺激を受けたんです。

花火の世界は、その技術が門外不出なんだそうです。
だから野村さんも自分で試しながら、ひとり手探りで技術を高めていったそう。

とにかくなんでも試して、打ち上げた花火の数は年間500発にも及んだと。
そして、綺麗な形を出すまでに10年。競技大会で優勝するには19年かかったとのことでした。

これは僕が日ごろ主戦場にしているウェブデザインの世界とはだいぶ違います。
ウェブデザインの世界は、技術だってやり方だって、その気になればいくらでもネット上に転がってる。
パソコンが1台あれば、最高クラスのデザインの裏側まで見ることができるんです。

では、誰でも最高のデザインを生み出せるか。
というと、そうでもないんです。不思議なことに。

結局は、情報が溢れているウェブデザインの世界だって、手探りで体得していくことが大切なんだと思います。
たいていの情報や技術は無料で公開されている。
だからこそ、それを知っているというだけで、自分はできると勘違いをしてしまう危険がある。

ネットを検索すれば知識は得られるけれど、他人の技術はあくまで他人の物のまま。
全てをきちんと自分の手で試してみるというのは、どんな分野でも同じように大切なんだろうと思います。
それは技術の門外不出とは正反対にあるウェブデザインも、きっとなんら変わらない。

ちなみに野村さんでも生涯で完璧な花火というのは一発しか打ててないとおっしゃっていました。
僕も、まだまだ完璧なデザインなんて仕上げたことがありません。
いつかは仕上げてみたい。そんな時は来るのかな。これからもガンバリマス。

さて、2ヶ月続いたうちの商店街の縁日も、今年は今日でおしまいです。
終わる夏を惜しむように外は大いに盛り上がってました。

今年はまだ花火大会に行きたいな。もうさすがにないかなぁ。

ウチヤマケンイチ
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