令和2年8月3日に考えたこと

先生もすごいし、人間の眼もすごい

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

ちょうど今、絵画教室でデッサンの最終課題に取り組んでます。
描いているのはマルスという大きな胸像。これまで描いてきたどのモチーフよりもむつかしくて、さすが最終課題です。

自力ではどうにも形を捉えられず、何人かの先生に「先生ならどう描き始めるか」と聞いてみたんです。
すると先生たちの手順は僕のそれとはまったく違っていて、あぁそもそもが違っていたんだと気づいたのでした。

僕の場合は、輪郭線と、そして顔や身体のパーツを描いていき、バランスを見ながら整えていくというものでした。
先生たちはそうではなく、頭のてっぺん、あごの下、そして左右の肩の角と、全体の中でポイントとなる部分だけをまず描き出していたのです。
驚いたのは、白紙にポイントが何箇所か描かれただけで、もうそこにモチーフの形が見えたこと。先生もすごいし、人間の眼もすごい。

そして次に先生がやったのは、顔や身体の凸凹はひとまず置いといて、まるで立方体に影を付けるように正面、側面と大きな面に影をつけていくこと。
僕の描き方がパーツを組み合わせだとすれば、先生たちは大きな塊から彫刻のように形を掘り出していく描き方。おかげで平面に描かれているのに、まるで物体のように見えていたわけです。

デッサンが上達するまでにはタイムラグがありそうですが、とりあえず物の見方は変わりました。
新しい物の見方を知るって楽しい。

ウチヤマ ケンイチ