ピエロのかっこよさ。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

今日、大勢の人前でプレゼンテーションしていた時の話。

発表は各自のスマートフォンの画面を大きなスクリーンに映して行うものでした。
それぞれの手書きメモをカメラで撮って、その画像を直接スクリーン映して皆に見せるのです。
最近のプレゼンテーションは、随分と便利になったものですね。

そんな発表を僕がしていた時、ちょっとした笑いが起こったのです。

それは、スクリーンに映った写真。
僕は間違って写真を逆側にめくってしまい、プレゼンテーションとは関係のない「姪っ子」の写真が大きく映しだされたのです。

ビジネスの場にそぐわない、3歳と0歳の子どもの写真。
会場にはなごやかな笑いが起こり、いい意味で力の抜けた雰囲気になりました。

「わざとでしょ」という声も出てましたが、今回のはただのミス。
間違えて逆にめくってしまっただけなのです。

サーカス団の中でもっとも技術が高いのは、ピエロだと聞いたことがあります。
いろいろなことに挑戦するも失敗をしてしまう、おっちょこちょいのピエロ。
おどけた見た目もあいまって、親近感のわくサーカスの人気者です。

さっきの間違った写真を大きなスクリーンに映してしまうような、失敗。
そういうことを狙ってできる人っていますよね。

ピエロだけじゃない。
あとはお笑い芸人とか、あと悪役のプロレスラーなんかもそう。

みんな自分のことをあえておもしろおかしく見せて、人を魅了する。
それでいて、実はやっていることはものすごく難しいことだったり。
そういうことをさらっとできる人に、すごく憧れる。

誰だって自分がミスをしたり、人より劣っているところを見せるのって嫌じゃないですか。
だから仕事をしていても、ついつい完璧に見せようとしたり、常に正論を言ったり。

本当はできることなのに「できないと思われる」なんて、もってのほか。
そんなこと、もったいないというか、くやしいというか。
そりゃ、できるってことをみんなに知ってもらって、褒められたり、尊敬されたいじゃないですか。

けれど、隙を見せないようにしたり、相手よりも知識があることをひけらかし続けること。
それって、実際はあまり良い結果を生まないんですよね。

さっきのサーカスで言えば、すごい技を披露して観客に対して常に「どうだ、すごいだろ」という雰囲気を出す。
そりゃ、技はすごいはすごいのでしょうが、そんなのはどこか見ていて楽しくないと思うんです。
そこにピエロみたいなちょっと抜けたキャラクターが同じ舞台に立っていてくれると、自分を投影できるというか、なんだか距離を縮められる。

わざと知らないふりをしたり、違うことを言ってみたり。時には失敗までする。
そうやって場の空気をよくできる人って、僕の知り合いにもいますがみんな決まって本当はめちゃくちゃすごい人です。

本当はすごいからこそ、余裕のあるピエロ。かっこいいなぁ。
今日みたいななんてことのない失敗とかユーモアで、自然に場をなごませる。

僕も、いつかはそういうことができるようになりたいです。

さて、今日は3月3日。ひなまつりですね。
今日間違えて大きなスクリーンに映ったのは、昨年生まれた姪っ子のエミリィ。そしてその姉リリィです。
先週末は家族で集まって、そんなエミリィの初節句をお祝いをしてきました。

エミリィ、リリィ。
君らのおかげでプレゼンテーションをなごやかにやることができましたよ。ありがとう。

また何かあったらおじさん、今度は狙って使わせてもらいますね。

ウチヤマケンイチ
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