「価値のある物だ」というのは一体誰が決めるんだ。
ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。
NHKのプロフェッショナルに、”オークションスペシャリスト”という職業の方が出ていました。
僕は初めて聞く職業だったのですが、その仕事は世界中から美術品を見つけてきては鑑定を行い、オークションで買い手を見つけるというもの。
取引される美術品はどれも数千万円から数十億円もする超高額な物ばかりでした。当然、美術品の価値を見極める審美眼が必要なようです。
テレビの鑑定番組なんかを見ていても感じていたことですが、「価値のある物だ」というのは一体誰が決めるんでしょうね。
一般的には、物の価値や価格というのは需要と共有で決まるはず。
なのに一般の人にはよく分からない、一部の目利きにだけ分かる物に対してどうして超高額の値段がつくんだろうって。
素人が見れば子どもの落書きにしか見えない絵画なんかに「本当は」価値があるという、この「本当は」というのは一体どういう概念なんだろう。
考えてみたのですが、世の中の資産って一部の人たちに集まってる。
そして、その人たちの中での、需要と共有という別の世界があるんでしょうね。
消耗品や普及品も需要と供給で価値が生まれるけれど、そもそものマーケットが違う。
世界というのはきっと1つじゃないのだ。一人一票の世界と、人によって持ち点が違うゲームがある。
良いか悪いかはさておき、きっとそれは事実。近々、美術館にでも行ってみようかな。
ウチヤマ ケンイチ