令和6年7月12日に考えたこと
本物と贋物の違いはなんなのか
ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。
とある日本の美術館に長らく収蔵されてた絵画が、贋物の可能性があるということでニュースになっていました。
その作品は四半世紀前に鑑定書付きで購入されたらしく、これまでに何度も展示されてきたんだとか。担当者はショックを受け、申し訳なく思っているそうです。
この話を聞いて、なんだか不思議だなと思ったのです。ずっと価値を発揮していた絵画が、贋物分かった瞬間に価値が変わってしまう。
事実として多くの人が鑑賞していたわけだし、美術館に貢献してきたわけで、そういう点では本物と変わらなかったわけです。そして今も物としては変わらないのに、それが贋物となると、目に見えない力ですべてが変わってしまう。
美術品というのは実用品ではないから機能面だけでなく、誰が描いたとか、どういう背景の作品なのかとか、そういう部分に価値があるのは分かるのです。
一方で、長らくの間多くの人がありがたがっていたということは、物としては役割を果たせてたし、価値もあったということになる。これってどういう状態なんだろう。
薬でいうプラシーボ効果みたいなものでしょうか。であれば、実際の成分がどうであれ実際に効いことにこそ価値があるし、目的を達成するという意味では本物と変わらないと言えると思んですよね。
まぁ、常識で考えたら贋物はダメなわけですが、「本物」っていうのは果たしてなんなんだろうとも思うのでした。
ウチヤマケンイチ