余計なルールはつくらない。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

ルールがなければ、その都度考えなければなりません。
だからルールを決めるとたいていの場合、物事のスピードは早くなります。

僕が着る服や使う鞄を毎日同じにしたのもそんなルール決めのひとつ。
おかげで朝の準備がずいぶんと早くなりました。
ただそれとは逆に、本当は簡単なことにルールをつくってしまって物事が複雑になってしまうこともあります。

先日買ったトートバック。これが非常に使っていて快適です。
毎日同じ鞄を使うってことも快適なんですが、それと同じくらい快適なこと。
それはトートバックがもつシンプルなルールが、使っていて心地いいんです。

今回選んだのは中に間仕切りがない、ただの四角いシンプルなタイプ。
大きな口はマグネットで止まっていて、引っ張るだけで口が大きく開きます。
固めの素材で出来ているから、自立することができます。

今までは細かく仕切りがある鞄を好んで使ってました。
そして、財布はここ、ノートはここ、パソコンここといった具合にルールを決めて整理してたんです。
それがずっと便利だと思っていたのですが、どうやら鞄にはルールなんてないほうがいいみたい。

間仕切りのない大きな鞄にとりあえず物を全部放り込む。
このシンプルさが、すごく気持ち良いんです。

もちろん中はグチャグチャになってしまいますが、口を大きく開ければ中はよく見える。
数十センチ四方の鞄の中から目当ての物を見つけるなんて簡単です。

なんか快適に使うためにはきちんと整理しないとって思っちゃう。
思い込みでした。いままで気付きませんでした。

家の収納みたいにたくさんの物をいろんな場所にしまうのであれば、ルールを決めないとどこにしまったか分からなくなっちゃう。
ただ、ルールはやりすぎると足かせになる。実は管理をしないほうがわかりやすいこともあるんですね。

会社とか地域のコミュニティとか関わる人数が増えると、とにかくルールをつくって統制をとろうとします。
たしかにそれは正しいのですが、それもちょうどよい加減にしないとスピードは一気に落ちてしまいます。

ルールをつくったり、間仕切りをつくったり。
困ったらなんでも機能を追加して便利にしようとしがち。ですけど、引き算で解決するほうが潔いですよね。

そういえば、アートディレクターの佐藤可士和さんはそもそも鞄を持たないらしいです。

鞄ひとつとってもルールが簡単になると随分と身軽になるもんだということを知ったのでした。
もっと、もっと、身軽になりたいな。

ウチヤマケンイチ
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