折り畳み傘が、あまり好きじゃないのです。

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

折り畳み傘が、あまり好きじゃないのです。

傘と言いながら小さいから、さしても結構濡れてしまう。そもそも傘は人を濡らさないために存在するというのに。
それならば、荷物になろうと普通の傘を選んでしまうのです。

小さいから持ち運びには便利になった。その結果、そもそもの存在意義である「雨をブロック」をやりきっていないという。
その中途半端な感じが苦手。

つべこべ言うなら、自分がデザインをしてみろって話ですが。

いや。そもそもの話をすれば、傘という道具自体が不完全だと思うのです。
水を盾で防ぐなんて原始時代の大きな葉っぱと一緒。
基本的な部分がこれだけ進化してない道具っていうのも、なかなかないんじゃないかなぁ。

傘といえば、環境面もそう。
電車の中に、タクシーの中。どこにいっても傘を置く場所は用意されてなくて持て余す。
お店に行けば傘立てはいまだに店の外にあるから、かんたんに盗まれる。

そこで思うのは、雨の日くらい外出しなくてもいいんじゃないってこと。
雨の日にわざわざ外に出るから、いろんな問題が起こるんだと。

東京で雨が降るのは3日に1回だそうです。
そのうえ時刻によっては降ってないだろうから、傘を使う確率はもっとすくない。
ならばその日くらい家にいる。なんだか傘でイノベーションするよりそっちのほうが手っ取り早いなって。

と、こんなことを書いておきながら、昨日持って行った折り畳み傘はすごく便利でした。
鞄に入れておけば荷物にならないのに、いざ雨が降っても顔を濡らさなくてすむ。
濡れて一番嫌なのは顔が濡れること。それを防げるって最高ですね。

これまではイチかゼロの振り切ったプロダクトが好きでした。けれど最近は、”そこそこ良いもの”も悪くないなって。

デザイナーとして、これれがいいことなのかどうなのか。
それは分かりませんが、こういうのを年をとったというのかもしれないです。

ウチヤマ ケンイチ