令和3年5月12日に考えたこと

僕はこの略字で書かれた駒が好きなんです

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

将棋の駒に書かれている文字には、実は様々な書体があります。
以前はどれも同じように見えていたのですが、興味を持つと段々と違いが分かってくるもので、最近はいくつか駒を用意して楽しんでます。

一般的に安価な駒には形が省略された略字が使われているのですが、僕はこの略字で書かれた駒が好きなんです。
字を簡略化することで駒を多く作れるようになるため、結果として安価で駒としてのランクも低くなるわけですが、略字というのはなんだか記号のようにも見え、デザイン面では高級な駒とはまた違ったかっこよさがあるんです。

手が込んだ物が高級でシンプルな物は安い。これは服や家具、家や装飾品なんかも同じこと。
問題はそのシンプルにしている部分が、装飾や包装の部分なのか、それとも基本的な性能や素材の部分をなのかというところなんですよね。

将棋の駒でも本当に安価なものになると、材質が粗悪で形がいびつだったり、文字がずれていたりします。
一方で素材もきちんと良いものを使い、彫り方も丁寧だけれど、文字には必要最低限しかコストを掛けていない駒は美しいと僕は感じるのです。
シンプルで機能的で低価格といえば、いま支持されている服や家具なんかは同じ考え方。

もちろん細部まで拘り抜いた高級な駒は素晴らしく、安価な駒とは比較もしづらいものです。
結局は自分が指してて楽しいのか、満足してるのか、そこが大事よね。

ウチヤマケンイチ