令和6年2月26日に考えたこと

実際に離れて全体像を観る

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

僕のデッサンがうまくいかない理由のひとつに、全体像を捉えられていないのに細部ばかり描いてしまうというのがあります。
例えば石膏像を描くときなんかは、像全体の形がおかしいのについ表情ばかり直してしまったり。

昨日、新しいデッサンのやり方を試してみたんです。それは長い棒の先に鉛筆を付けて描くという方法。当然、直接鉛筆を手で持つよりも描きづらいわけですが、おもしろいことに正確さはさておき、普段よりも「良いデッサン」ができたのでした。

長い棒に付けた鉛筆では、どうしても細かな描写ができないんです。それどころかおおよその位置におおよその強さで描くことしかできない。
ただこれが今の僕には丁度よく、細かく描けないという制約のおかげで全体像を描くことに集中できたのでした。

そしてもう1つ良いことがあって、それはモチーフやキャンバスから自分の身体が離れているおかげで、全体像を自然と俯瞰して観られるのです。
いつもの距離では細部が観えてしまうのですが、距離が遠いとそもそもそれらの部分が観えにくいので描こうとも思わないのです。

デッサンではよく全体を観ましょうと言われるわけですが、意識するだけでなく物理的にそうしてしまうのもすごく有効ですね。
わざわざ描きづらい方法でデッサンをしているのは姿は周りの人からはちょっと不思議に見えるでしょうが、しばらく試してみようと思います。

ウチヤマケンイチ