令和6年4月24日に考えたこと
AIのカバーは誰の創作か
ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。
最近、AIを使ったカバー曲をよく見かけます。誰かの曲を他のアーティストが歌っているというものなのですが、そこに使われているのがAIで、本当にその人が歌っているように聞こえるんです。
元々カバー曲が好きなので、最初AIのカバー曲を聞いた時はすごいなと思いました。この技術を使えば時代を超えた組み合わせや現実では実現しなさそうな組み合わせも可能なんですよね。
実際にもう亡くなってしまったアーティストのAIがカバーしている曲も見かけます。
一方で、元の曲を作ったアーティストと、AIで自分が歌っているかのように使われたアーティストはどう思っているのかがすごく気になる。
第三者の僕がとやかく言うことではないのですが、当の本人たちがどう思っているのかが分からない限りは、AIカバーの曲を進んで聴く気にはなんともなれないのです。
想像するに、そもそも他の誰かが自分の声を使うという気持ち悪さはあるだろうし、他人が聞く分にはまるで本人だと思うような出来でも、当の本人からすればこんな歌い方はしないという思いもあるかもしれない。人としての尊厳の部分、アーティストとしての表現の部分、そしてビジネスの部分と、かなりの問題を含んでいると思うのです。
法的なルールはこれから決まっていくのでしょう。でも、創作という行為自体の意味合いは変わってしまって、もう戻らない気がするよ。
ウチヤマケンイチ