令和6年7月10日に考えたこと

実際の評価値がどうかは分からない

ニッカオフィスのウチヤマケンイチです。

プロの将棋対局を観ていて思ったのですが、AIの評価値と棋士の認識って必ずしも一致していないんですよね。

AIは人間の処理能力をすっかり超えているから、どちら側が優勢なのかとか、次にどう指すのが最善なのかとかを人間より正確に導けるのです。この評価値のおかげで、誰でもどちらが優勢なのかが分かるわけです。

ただ当の対局者同士は、対局中はこの評価値を見ることができない。だから評価値では優勢なはずの棋士の方が落ち込んでいたり、のちのインタビューで優勢だとは思わなかったみたいなことを言ってることも多いんですよね。実際、AIの最善手を見たプロ棋士が「この手は人間には指せない」みたいなことも言っています。

こんなふうに完璧な客観的判断を人間ができないのは、当然将棋だけでなく、スポーツでも、仕事でも、ありとあらゆるところで起きていると思うのです。もし状況が実は良かったとしても、人間は自分自身の感覚で「うまくいってない」と思えば、それを諦めたり、見切ってしまう。

すべてAIに解析させることは現実的ではありませんが、少なくとも自分の感覚は間違ってることも大いにあるいうことを知るだけでも、結構な発想の転換だと思うのです。
根拠が無く立って自信を持ってポジティブに物事に取り組められる人が成功しやすいのは、そんな自分には見えていない可能性を拾えていることも大きそうだな。

ウチヤマケンイチ